インプラント治療で使えるサージカルガイドとは?メリットや注意点を詳しく解説

  • Top
  • コラム
  • インプラント治療で使えるサージカルガイドとは?メリットや注意点を詳しく解説
column

インプラント治療で使えるサージカルガイドとは?メリットや注意点を詳しく解説

公開日 2025.11.18 更新日 2025.11.27

大阪府枚方市にある【宮園歯科医院】では、インプラント治療に対応しております。

インプラント治療に不安を感じている方には、サージカルガイドの使用をおすすめします。

サージカルガイドは、安全性と精度を高めるために使用される装置です。

この記事では、サージカルガイドとは何か、メリットやデメリットに加え、注意点を詳しくご紹介します。

インプラント治療に不安を感じている方や、安心して治療を受けたいと考えている方は、参考にしてみてください。

 

インプラント治療のサージカルガイドとは?

サージカルガイドとは、インプラントを埋入する位置を正確に決定するための装置です。

インプラントは顎骨に人工歯根を入れる施術であり、もっとも適切な位置に適切な角度で埋入しなければなりません。

サージカルガイドは、事前に設定した位置に人工歯根を正確に埋め込むための補助装置です。

基本構造

インプラント治療で使用されるサージカルガイドの基本構造は、マウスピースのような形状です。

治療を始める段階でCT撮影を行い、歯並びや口内の形、顎骨の形や厚さなどを考慮して、インプラントを埋入する場所を決めます。

集めたデータをもとに、口内にフィットするようサージカルガイドを設計し、3Dプリンターを用いて作製します。

基本的には通常のマウスピースと変わりませんが、インプラントを埋入するところには穴が開いており、ドリルで穴を開けやすい形状です。

さらに、他の患者さんのサージカルガイドと混同しないよう、位置や角度の情報が本体に記録されています。

作製後すぐに施術へ移るわけではなく、フィット感や穴の位置が事前の検査どおりかを確認し、必要に応じて微調整を行ってからインプラントを埋入します。

必要なケース

インプラント治療でサージカルガイドを活用するといいのは、主に以下のケースです。

  • 顎骨が薄い・少ない
  • 施術のリスクが高い
  • 複数本のインプラントを行う
  • フラップレスインプラントを行う

顎骨の量が少ない場合、わずかな角度のずれが骨や周囲の歯に大きな影響を及ぼすおそれがあります。

インプラントを埋入する場所の顎骨の量が十分とはいえない場合には、サージカルガイドを使用して慎重に穴を開けなければなりません。

インプラント埋入部の近くに神経や血管がある場合は、サージカルガイドによって損傷を防ぐことができます。

複数本のインプラントを入れる場合、人工歯根の角度や深さによって審美性が大きく左右されるため、3Dでしっかりと設計したうえで、サージカルガイドにしたがって穴を開けることが重要です。

基礎疾患がある方の場合、歯茎を切開せずに人工歯根を埋め込むフラップレス手術が推奨されることもあります。

フラップレス手術では顎骨を直接確認できないため、サージカルガイドの使用が不可欠です。

インプラント治療にサージカルガイドを使用するメリット

歯科医院でインプラント治療を受ける場合、サージカルガイドを利用することには多くのメリットがあります。

費用は多少かかりますが、正確で体への負担が少ない施術を実現できます。

サージカルガイドを利用するメリットは主に以下の4つです。

神経や血管の保護

インプラント治療でサージカルガイドを利用すると、神経や血管を傷つけるリスクを抑えられます。

下あごにインプラントを埋入する場合、大切な神経や血管が集中している下顎管という管を避けなければなりません。

下顎管にある下歯槽神経を傷つけたり圧迫したりすると、下唇やあごの麻痺につながります。

また、下顎管を通る下歯槽動脈を損傷すると、大量出血や血腫を引き起こすおそれがあります。

術後の回復が遅くなることもあるため、神経や血管を保護しながら施術できるサージカルガイドを利用することが重要です。

埋入精度の向上

サージカルガイドは、インプラントの埋入精度を高める働きがあります。

サージカルガイドの作成時、歯科医師はCT撮影を行って口腔内や顎骨の状態を正確に3D化します。

その後、コンピュータを用いてインプラントを埋入する最適な位置・角度・深さを設計しなければなりません。

設計の際には撮影したデータをもとに神経や血管の位置を把握し、かみ合わせや見た目も考慮して最適な施術方法を決定します。

加えて、サージカルガイドは決められた角度・深さにしかドリルが入らないように設計されています。

施術者の経験に左右されず、高精度な治療を行える点も大きなメリットです。

審美性の向上

インプラント治療のサージカルガイドは、審美性の向上にも効果的です。

かみ合わせや歯並びを考慮したサージカルガイドの設計により、インプラントを最適な角度で埋入でき、自然で美しい口元を実現できます。

人工歯根だけではなく、被せ物と他の歯の調和も考慮しておけるため、比較的自然な歯並びになる点も利点といえます。

手術時間の短縮

サージカルガイドの利用により、手術時間を短縮できる点もメリットです。

サージカルガイドを設計・作製する段階で、インプラントを埋入する理想的な位置が決まっており、手術の工程を確認しておけます。

手術当日になって穴を開ける位置を検討する必要はありません。

加えて、歯茎を切開せずに手術が行えるため、止血や縫合などの手間も省けます。

手術時間が短いことで、術後の回復も早く、満足度の高い施術が行えるのです。

関連記事:術式によって異なるインプラントの手術時間と通院期間、回数について解説

インプラント治療に使用するサージカルガイドの作製方法

インプラント治療の際に作製可能なサージカルガイドは、入念な検査を行ったうえで作製されます。

サージカルガイドの作製方法についてご紹介します。

CTスキャン

サージカルガイド作製の最初の段階がCTスキャンです。

頭部のCTスキャンを撮影することで、骨の形状や量、神経や血管の位置を正確に把握できます。

従来のレントゲンでは平面的な画像しか撮影できなかったため、骨の厚みや奥行きを把握することが困難でした。

骨や神経、血管の位置を三次元的に把握することで、より精度の高い安全な治療計画を立てられます。

3Dシミュレーション

CTスキャンの画像をもとに、3Dシミュレーションを行います。

口腔内の画像とCTスキャンの画像を3Dソフト上で組み合わせ、歯列データやかみ合わせ、人工歯根を埋入する位置・深さ・角度を検討しなければなりません。

最終的に人工歯根に被せる被せ物の形や位置、他の歯に与える影響を考慮してサージカルガイドを設計します。

3Dプリント

サージカルガイドの設計が完了したなら、3Dプリントします。

ドリル用の穴が正確に開いているかを確認することが重要です。

フィッティング

サージカルガイド完成後、患者さんに装着してもらうフィッティングを行います。

高品質のサージカルガイドを作製しても、歯や歯茎にしっかり固定されていなければ正確に穴を開けることができません。

ほんの1~2mmずれるだけでも神経や血管を傷つけてしまう恐れがあるため、サージカルガイドがフィットしているか、手術中にずれることはないか事前に確認しておくことが非常に重要です。

フィッティングが合わない場合は、作り直すこともあります。

インプラント治療にサージカルガイドを使用する際の注意点

インプラント治療の精度を高めるためにサージカルガイドが役立ちますが、作製してもらう際に注意点があります。

思わぬ出費やトラブルを防ぐため、サージカルガイドの注意点を3つご紹介します。

作製にコストがかかる

サージカルガイドは作製に5~10万円前後の費用がかかります。

インプラントは1本あたり30~50万円程度の費用がかかるため、サージカルガイドを含めて支払いが可能かどうか検討すべきです。

すべてのインプラント治療でサージカルガイドが必要になるわけではありませんが、施術の難易度によっては作製が強く推奨される場合もあります。

加えて、サージカルガイドの作製にはかなりの期間がかかる点にも注意が必要です。

診断や検査の実施からサージカルガイド完成まで、約1か月かかる場合もあります。

急を要する施術では使用できない場合があります。

対応できる歯科医師が限られている

サージカルガイドの作製には高度な技術と経験が必要なため、対応できる歯科医師は限られています。

すべての歯科医院でサージカルガイドの作製ができるわけではありません。

サージカルガイドの作製には、診察や設計に多くの機器・ソフトが必要になります。

口腔内スキャナーやCTスキャナー、3Dシミュレーションを行う3Dソフト、3Dプリンターなどを備えた歯科医院でなければなりません。

サージカルガイドは口腔内で使用するため、滅菌・消毒が行える設備も欠かせないでしょう。

歯科医師の技術と歯科医院の設備の両方が整っていれば、サージカルガイドの作製が可能です。

自宅の近くでサージカルガイドに対応できる歯科医院を探すのに時間がかかるケースもあるでしょう。

使用できない症例がある

症例によっては、サージカルガイドを使用できない場合もあります。

たとえば、顎骨の厚さや量が足りないケースでは、サージカルガイドを使用してもリスクが高いため、最初に骨造成手術が行われます。

歯の欠損が多い場合や、かみ合わせに大きな問題がある場合は、サージカルガイドが固定できず、別の方法を検討することがあります。

口腔内のスペースが足りず、ドリルの挿入が難しいケースでも、サージカルガイドを使用した施術が行えないことがあります。

より安全なインプラント治療のためにサージカルガイドを検討しましょう

この記事では、インプラント治療で使用されるサージカルガイドの概要やメリット、注意点をご紹介しました。

インプラント治療は麻痺や出血のリスクがあるため、より安全な施術を行うためにサージカルガイドが役立ちます。

インプラント治療でサージカルガイドを利用すると、手術時間の短縮や審美性の向上も期待できるでしょう。

大阪府枚方市にある【宮園歯科医院】では、インプラント治療で使用するサージカルガイドの作製も承っています。

インプラント治療におけるサージカルガイドについて詳しく知りたい方や、作製の相談を希望される方は、お気軽にお問い合わせください。

監修者情報

院長 宮園 智之 - Tomoyuki Miyazono

枚方市の歯医者「宮園歯科医院」では、患者様に寄り添って症状やお悩みをお聞きし、ご納得いただいたうえで治療を進めることを重視しています。当院が常に心掛けているのは、患者様にとって安心できる歯科治療を行うことです。 こちらでは、当院の診療理念と院長についてご紹介しています。当院での治療をご検討中の方は、まずは当院の歯科治療に対する考え方をご覧ください。当院は、皆様が安心して通える歯科医院を目指して日々力を尽くしています。

経歴

  • 大阪府枚方市出身
  • 2006年 高槻高等学校 卒業
  • 2013年 朝日大学 歯学部 卒業
  • 2014年 朝日大学病院 勤務
  • 2015年 大阪府内医療法人 勤務
  • 2017年 大阪府内医療法人 院長 理事就任
  • 2020年 宮園歯科医院 勤務
  • 2022年 宮園歯科医院 院長就任

所属・学会

  • JIADS エンドコース
  • JIADS 補綴コース
  • JIADS デンチャーコース
  • JIADS ペリオコース
  • JIADS 再生医療コース
  • 大森塾 5期
  • 日本臨床歯周病学会 会員
  • 日本口腔インプラント学会・JACID