歯が痛いのはなぜ？歯の痛みの原因と対策を完全網羅！

「もしかすると重度の虫歯かもしれない？」、「この痛みは自然に治まるのだろうか？」と、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

その痛みは、お口の中で何らかの異変が起きているサインかもしれません。放っておくと症状が悪化し、治療が長引くケースもあります。

まずは、痛みの原因を正しく理解し、早めに適切な対応をとることが大切です。この記事では、急な歯の痛みに悩む方に向けて、

• 痛みの原因として考えられる主な病気
• 自宅でできる応急処置の方法
• すぐに歯医者へ行くべき症状の目安

を分かりやすく解説しています。歯の痛みは我慢するほどつらいものです。
この記事が少しでもあなたの不安を和らげ、正しい行動をとるための助けになれば幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

 

歯が痛い原因は何？知っておくべきこと

 

突然の歯の痛みに不安を感じている方も多いでしょう。歯が痛む主な原因として一般的に知られているのは虫歯ですが、それだけではありません。
歯周病、知覚過敏、親知らずの問題、さらにはストレスが原因となる歯ぎしりなど、さまざまな要因が痛みを引き起こします。まずは、その原因が多岐にわたることを理解することが、適切な対処法を見つける第一歩となります。

痛みの根本的な原因によって対処法は異なり、放置すると症状が悪化することもあるため、早期の対応が重要です。

例えば、知覚過敏だと考えていた痛みが、実は歯にひびが入っている「歯根破折」という深刻な状態であることもあり得ます。市販の痛み止めで一時的に痛みを抑えることはできても、根本的な解決にはならないことを理解しましょう。

虫歯の場合、甘いものを食べると「ズキズキ」とした強い痛みが起こることがあります。知覚過敏では、冷たい水を飲んだ際に「キーン」としみる一過性の痛みが特徴的です。

歯周病が進行すると、歯茎の腫れにより「ズーン」と重い痛みを感じることがあります。また、朝起きたときに顎がだるく感じる場合、寝ている間に食いしばりをしていることが原因かもしれません。

痛みの感じ方には個人差があるため、正確な診断を受けるためには専門の検査が不可欠です。

歯の構造と痛みの関係

歯が痛いと感じるメカニズムを理解するために、まずは歯の基本的な構造から見ていきましょう。歯の最も外側を覆っているのは、人間の体で一番硬い組織である「エナメル質」になります。
このエナメル質の厚さは約1～2mmほどしかなく、内部の組織を守る鎧の役割を果たしているのです。この部分には神経が通っていないため、少し削れたり溶けたりしただけでは痛みを感じることはありません。

その内側には「象牙質」という層が存在します。象牙質には「象牙細管」と呼ばれる無数の微細な管が歯の中心部に向かって伸びており、その先には血管や神経が詰まった「歯髄（しずい）」があります。

冷たい水や甘いものなどの刺激が象牙質に加わると、象牙細管を通じて歯髄に伝達され、それが「痛み」として脳に認識される仕組みです。つまり、虫歯や歯ぎしりなどでエナメル質が削られて象牙質が露出してしまうと、外部からの刺激が神経に届きやすくなり、歯の痛みが生じます。

よくある歯の痛みの原因

口の中にはさまざまなトラブルが痛みを引き起こすことがあります。最も一般的な原因の一つは虫歯（う蝕）です。虫歯が進行して象牙質に達すると、冷たいものや甘いものがしみるような痛みが生じることがあります。
また、歯ぐきが下がり歯の根元が露出すると、刺激が神経に伝わりやすくなり、知覚過敏が引き起こされることがあります。知覚過敏では、特に冷たいものや熱いものに敏感になり、痛みを感じることが多いです。

歯周病が進行すると、歯ぐきの炎症や腫れが原因で痛みが発生することがあります。歯周病によって歯を支える骨が減少すると、痛みが強くなることもあります。

さらに、強い力で噛んだ際に痛む場合は歯の破折（ひび）が原因となることがあり、奥歯周辺が腫れて痛む場合は親知らずに関連した智歯周囲炎が考えられます。

また、歯の根の先に膿がたまる「根尖性歯周炎」など、見た目ではわかりにくい病気が隠れていることもあるため、痛みが続く場合は専門医による診察を受けることが大切です。

 

歯由来の痛みの具体例

 

歯の痛みにはさまざまな感じ方があります。例えば、冷たいものを口にしたときに「キーン」としみる痛みや、歯茎が腫れて「ズキズキ」と響くような痛みがあります。
また、噛んだときに「ズン」とした重い痛みを感じることもあります。痛みの強さや性質は、どの部分が影響を受けているかによって異なります。

虫歯による痛みの特徴

虫歯が原因の痛みは、その進行度によって大きく異なります。初期段階であるC1（シーワン）では、歯の表面のエナメル質が溶け始めた状態で、痛みを感じることはほとんどありません。
しかし、虫歯が象牙質まで達するC2（シーツー）になると、冷たい水や甘いものが強くしみるようになります。これは象牙質にある無数の細い管を通して、刺激が神経に直接伝わるためです。

さらに進行して神経（歯髄）まで到達するC3（シースリー）では、「ズキズキ」と脈打つような激しい痛みが特徴でしょう。この段階では何もしていなくても痛む自発痛に悩まされ、夜も眠れないことも少なくありません。

末期（C4）では神経が死ぬことで一時的に痛みが消えますが、根の先に膿が溜まると再び激痛や歯ぐきの腫れを引き起こすため、放置は極めて危険となります。

知覚過敏が引き起こす痛み

冷たい水やアイスクリームを口にした瞬間、歯に「キーン」と走る鋭い痛みを感じるなら、それは知覚過敏かもしれません。
この痛みは、歯の表面を覆うエナメル質が削れ、その内側にある象牙質が露出してしまうことで発生します。象牙質には歯の神経（歯髄）につながる無数の細い管（象牙細管）が開いており、温度変化や歯ブラシの接触といった刺激が、この管を通じて神経に直接伝わるため、一過性の鋭い痛みが生じるのです。

原因は様々で、歯周病による歯ぐきの後退や、歯ぎしり・食いしばりによる歯の摩耗が代表的なものとして挙げられます。

また、研磨剤の多い歯磨き粉を使ったゴシゴシ磨きや、柑橘類や炭酸飲料などの酸性の飲食物の過剰摂取もエナメル質を傷つける一因となり得ます。虫歯の痛みと異なり、刺激がなくなれば数秒から長くても数十秒ほどで痛みが治まるという特徴を持っています。

歯ぐき由来の痛みとは

歯が痛いと感じていても、その原因が実は歯そのものではなく、歯を支えている歯ぐきにあるケースは少なくありません。
「虫歯ではないはずなのに、なぜか歯がうずく…」といった経験がある方もいるでしょう。
これは、歯周病や歯肉炎など、歯ぐきの炎症が引き起こすサインなのかもしれません。
なぜなら、歯ぐきは歯を支える大切な土台だからです。この土台である歯ぐきに細菌が感染して炎症が起こると、歯ぐきが腫れたり出血したりします。

その結果、歯が浮いたような感覚になったり、噛んだ時の圧力が神経に伝わりやすくなったりして、歯の痛みとして感じられるのです。特に、歯と歯ぐきの境目にある「歯周ポケット」が深くなると、細菌の温床となり炎症が悪化しやすくなります。

具体的には、歯磨きのたびに出血する、歯ぐきが赤くブヨブヨと腫れている、歯が長くなったように見える、といった症状が挙げられます。

また、歯ぐきを押すと白い膿（うみ）が出てきたり、口臭が強くなったりするのも典型的なサインでしょう。親知らずの周りの歯ぐきが腫れて痛む「智歯周囲炎（ちししゅういえん）」も、歯ぐき由来の痛みの代表例です。これらの症状に心当たりがある場合は、放置せずに早めに歯科医院へ相談することが重要です。

歯周病の症状と進行

歯周病は、歯を支える骨が溶けてしまう病気で、日本の成人の約8割が罹患しているともいわれています。初期段階ではほとんど自覚症状がないため、「サイレントディジーズ（静かな病気）」との呼び名もあるほどです。
最初は歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きの際に出血したりする「歯肉炎」から始まりますが、この時点ではまだ痛みを感じないことが多いでしょう。

しかし放置すると、歯と歯ぐきの間の溝（歯周ポケット）が深くなる「歯周炎」へと進行し、一度溶けた骨は元に戻りません。進行すると歯ぐきから膿が出たり、口臭が強くなったりするほか、歯がグラグラしてきます。

歯ぐきの炎症によるズキズキとした痛みや、歯の根が露出して冷たいものがしみるような痛みを引き起こすこともあり、最終的には歯が抜け落ちる原因となるのです。

口内以外が原因となる歯の痛み

歯の痛みが歯そのものではなく、副鼻腔や神経、筋肉など口内以外の不調から来ている場合があります。この現象は「関連痛」と呼ばれ、痛みの原因となる場所とは異なる部分が痛むことがあります。
顔や頭周りの神経が複雑に絡み合い、脳が痛みの場所を誤認識することがあります。特に歯の神経は「三叉神経」とつながっており、その刺激が歯痛として感じられることがあります。

例えば、副鼻腔炎（蓄膿症）では、上の奥歯周辺に圧迫感を感じることがあります。また、三叉神経痛や顎関節症も歯の痛みの原因となることがあります。稀に、心筋梗塞の放散痛として歯痛が起こることもあるため、原因が不明な場合は早めに適切な診療科を受診することが重要です。

神経性の歯痛の可能性

虫歯や歯周病といった明らかな原因が見当たらないのに歯が痛む場合、神経由来の痛みが隠れている可能性を考慮しなければなりません。
代表的なものに「三叉神経痛」という病気があります。これは顔の感覚を支配する三叉神経が血管などに圧迫されることで生じ、洗顔や食事といったわずかな刺激で、電気が走るような耐えがたい激痛が瞬間的に起こるのが特徴です。

また、「非定型歯痛」と呼ばれる、原因がはっきりしない持続的な鈍い痛みも存在します。この痛みは、歯科治療をきっかけに発症したり、精神的なストレスが関与したりするケースも報告されているのです。

これらの神経性の痛みは、レントゲン撮影など通常の歯科検査では異常を発見しにくいため、診断が難しいことも少なくありません。

安易に自己判断せず、もし心当たりがあるなら、歯科医院だけでなく、神経内科やペインクリニックなど専門医への相談も視野に入れるべきでしょう。

筋肉やストレスが関与する痛み

歯の検査をしても虫歯や歯周病といった直接的な原因が見つからないのに、痛みを感じることがあります。その場合、筋肉の緊張や精神的なストレスが痛みを引き起こしている可能性が考えられます。
強いストレスは、無意識のうちに歯を食いしばったり、夜間に歯ぎしりをしたりする原因となります。こうした行為は顎の周りの「咬筋」を過度に緊張させ、その筋肉痛が歯の痛みとして感じられる「関連痛」を招くのです。

また、ストレスは自律神経のバランスを崩し、痛みを抑制する脳の働きを弱めるため、痛覚が過敏になることもあります。こうした原因不明の歯痛は「非定型歯痛」とも呼ばれ、治療が難しいケースも少なくありません。

朝起きた時に顎がだるかったり、奥歯全体が重く痛んだりする場合は、心療内科などへの相談も視野に入れる必要があるかもしれません。

歯の痛みを和らげるための対策

歯の痛みに突然襲われた際、まずは慌てずにできる応急処置を試すことが大切です。歯科医院へ行くまでの間、痛みを一時的に和らげる方法はいくつか存在します。
これらの対策を知っておくだけでも、いざという時の安心感につながるでしょう。ただし、あくまでも一時的な対処法であり、根本的な治療ではないことを忘れないでください。

なぜなら、激しい歯の痛みは仕事や日常生活に深刻な影響を及ぼすからです。痛みで集中力を欠いたり、夜も眠れなかったりする状況は、誰にとっても非常に辛いもの。

ご自身で痛みを少しでもコントロールできれば、精神的な負担も大きく軽減されるでしょう。また、間違った対処は症状を悪化させる可能性もあるため、正しい知識を持つことが重要です。

具体的には、痛む箇所を頬の外側から濡れタオルなどで冷やすのが効果的な応急処置の一つ。血行を抑えることで、神経の興奮を鎮める効果が期待できます。

市販されている鎮痛剤、例えばロキソプロフェンナトリウム水和物を含む製品などを、用法用量を守って服用することも有効な手段でした。さらに、ぬるま湯で優しく口をすすぎ、口腔内を清潔に保つことも痛みの軽減につながります。

市販薬の効果的な使い方

急な歯の痛みには、市販の鎮痛薬が一時的な助けになります。薬局で購入できる代表的な痛み止めには、「ロキソプロフェンナトリウム水和物」や「イブプロフェン」といった成分が含まれています。「ロキソニンS」などに配合されるロキソプロフェンは速効性に優れ、強い痛みを迅速に鎮める効果が期待できるでしょう。
一方、イブプロフェンは消炎作用も併せ持つため、歯ぐきの腫れを伴う痛みに力を発揮します。胃への負担が気になる方やお子さんには、比較的穏やかな作用の「アセトアミノフェン」が主成分の薬も選択肢の一つ。いずれの薬も、必ず定められた用法・用量を守り、空腹時を避けて服用することが重要です。

ただし、これらはあくまで痛みを一時的に抑える対症療法に過ぎません。根本的な原因を取り除くため、痛みが落ち着いたら速やかに歯科医院を受診することが不可欠なのです。

自宅でできる応急処置

急な歯の痛みで歯科医院にすぐ行けない場合、自宅でできる応急処置で症状を和らげましょう。まず、痛みを感じる部分の頬の外側から、濡れタオルや市販の冷却シートで冷やすのが有効です。
血流を抑えることで神経への圧迫が軽減され、痛みが緩和されることがあります。ただし、氷を直接当てるのは刺激が強すぎるため避けてください。

また、37度前後のぬるま湯で優しくうがいをし、口内を清潔に保つことも大切です。食べかすが原因の場合、これだけで痛みが和らぐ可能性も考えられます。手の甲にある「合谷（ごうこく）」という万能のツボを押してみるのも一つの方法です。

これらの処置はあくまで一時的なもので、根本的な治療にはならない点を忘れないでください。痛みが落ち着いたら、できるだけ早く歯科医院を受診することが肝心となります。

歯が痛いときに避けるべき行動

歯が痛いときは、少しでも痛みを和らげたい一心で、ついやってしまいがちな行動があります。しかし、良かれと思って取った行動が、かえって症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。
痛みが引くどころか、さらに辛い状況を招かないためにも、避けるべき行動を正しく理解しておくことが大切です。

なぜなら、痛みがある歯やその周辺の歯茎は、炎症を起こして非常にデリケートな状態になっているからです。このような状態で不適切な刺激を与えてしまうと、血行が過剰に促進されたり、神経がさらに過敏になったりします。

その結果、ズキズキとした拍動性の痛みが強まるなど、症状の悪化につながる可能性が高まるでしょう。

具体的には、飲酒や長時間の入浴、激しい運動は全身の血行を促進するため、痛みが増す直接的な原因となります。
また、喫煙は血管を収縮させて血流を悪化させ、歯茎の治癒を遅らせる可能性も指摘されています。

痛い部分を指や舌で何度も触ることも、細菌感染のリスクを高めるため避けるべきです。熱すぎるものや冷たすぎるもの、香辛料の多い刺激的な食事も控えた方が賢明でしょう。

体を温めるのは逆効果

歯が痛いときに温めると楽になるイメージがあるかもしれませんが、実は逆効果になるケースがほとんどです。
炎症が起きている歯や歯ぐきを温めると、その部分の血行が促進されて血管が拡張します。すると、拡張した血管が周囲の神経をさらに圧迫し、ズキズキとした拍動性の痛みを増強させてしまうのです。

特に、38度以上のお湯での長時間の入浴や、アルコール度数の高いお酒を飲む行為は全身の血流を活発にするため、痛みがあるときは絶対に避けるべきでしょう。

また、痛む頬にカイロを直接当てたり、激しい運動で体温を上昇させたりするのも同様の理由から控えてください。良かれと思った行動が症状を悪化させないよう、温めるのではなく冷たいタオルなどで優しく冷やす応急処置が推奨されます。

強く触ることのリスク

歯が痛いと、原因が気になってつい舌や指で触って確認したくなるかもしれません。しかし、その行為は症状を悪化させる危険をはらんでいるため、控えるべきでしょう。
痛みの原因となっている部分を刺激してしまうと、神経が過敏に反応し、ズキズキとした痛みが一層強くなることがあります。特に虫歯で穴が開いている箇所や、歯が欠けている部分に触れるのは非常に危険です。

また、私たちの指や口内には、実は数百種類以上もの細菌が存在するといわれています。患部に触れることで、そこから細菌が侵入し、炎症をさらに悪化させたり、化膿を引き起こしたりするリスクが高まるのです。

弱っている歯や歯ぐきを傷つけてしまう可能性も考えられます。痛みを少しでも早く和らげるためにも、患部は安静に保ち、歯科医院を受診するまでは余計な刺激を与えないようにしましょう。

痛みを防ぐための予防策と受診のタイミング

歯の痛みを未然に防ぐためには、日々の丁寧なセルフケアと定期的な歯科検診の組み合わせが最も効果的です。痛くなってから慌てて歯医者へ駆け込むのではなく、痛みを発生させないための予防的な行動こそが、あなたの歯の健康寿命を延ばす鍵と言えるでしょう。
なぜなら、虫歯や歯周病といった歯痛の主な原因は、初期段階ではほとんど自覚症状がないまま静かに進行するためです。

痛みや腫れといったサインが現れたときには、すでに症状がかなり悪化しているケースが少なくありません。そうなると、治療が大掛かりになったり、治療期間が長引いたりする可能性が高まります。

具体的には、毎日のフッ素配合歯磨き粉を使ったブラッシングに加え、デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れをしっかり除去することが大切です。

食生活では、糖分の多い飲食物をだらだらと摂取するのを避けることも予防につながります。さらに、少なくとも半年に1回は歯科医院で定期検診を受け、プロによるクリーニングや専門的なチェックを受けることを強く推奨します。

もし「冷たいものがしみる」「歯茎から血が出る」といった些細な変化に気づいたら、それが歯科医院を受診するべき大切なタイミングのサインです。

関連記事：歯医者に行く頻度は？効果的な通院回数とその理由

日常的にできる予防策

歯の痛みを未然に防ぐには、毎日のセルフケアが何よりも大切です。基本となるのは、フッ素濃度1,450ppmの高濃度フッ素配合歯磨き粉を使った歯磨きでしょう。
ゴシゴシと力を入れすぎず、1本1本丁寧に磨くのがコツとなります。しかし、歯ブラシだけで落とせる歯垢は約6割。歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目は、デンタルフロスや歯間ブラシを使わなければ清掃できません。

また、糖分を多く含む飲食物を控え、だらだら食べを避けるといった食生活の見直しも虫歯予防に直結します。こうしたセルフケアに加え、3ヶ月から半年に一度は歯科医院で定期検診を受けることを強く推奨します。

プロによる歯石除去や、自分では気づけない初期の虫歯を発見してもらうことが、将来の深刻な痛みを防ぐ最も確実な方法といえるでしょう。

歯医者に行くべきタイミング

歯に少しでも痛みを感じたら、我慢せずに歯科医院へ行くのが最善の選択です。特に、何もしなくてもズキズキと脈打つように痛む、夜も眠れないほどの激しい痛みがある場合は、緊急性が高いサインといえるでしょう。これは歯の神経が炎症を起こす「歯髄炎」が進行している可能性を示唆しています。
さらに、歯ぐきや顔が腫れる、発熱や倦怠感を伴うといった症状は、歯の根の先に膿が溜まる「根尖性歯周炎」などが考えられ、早急な治療が必要になることも。

冷たいものがしみる状態が数日続く、噛んだ時に特定の歯だけ痛むといった場合も放置は禁物です。市販の痛み止めで一時的に症状が治まっても、根本的な原因は解決していません。

気づいた時には神経を抜く、あるいは抜歯しか選択肢がなくなる前に、迷わず専門家である歯科医師に相談してください。

まとめ：歯の痛みは早めの対処が重要

歯の痛みには様々な原因があり、虫歯だけでなく歯周病や知覚過敏、親知らずなども考えられます。原因に応じた適切な対処が必要で、自己判断で放置すると症状が悪化することがあります。
痛みが少し和らいだとしても放置は危険です。まずは応急処置を試し、早めに歯医者に相談して原因を突き止めましょう。

適切な治療を受ければ、痛みから解放され、快適な日常が戻ってきます。今すぐ歯医者に相談することが、健康な歯を守る第一歩です。