オールオン4とは?メリット・デメリットを徹底解説

column

オールオン4とは?メリット・デメリットを徹底解説

公開日 2026.08.26 更新日 2026.08.31

歯をほとんど失った方や、重度の虫歯・歯周病で多くの歯を残すことが難しい方に対する治療方法の一つが、オールオン4です。
少ない本数のインプラントで片顎全体の固定式人工歯を支えるため、手術や費用の負担を抑えやすい一方、すべての方に適応できるわけではなく、長期的なメンテナンスも欠かせません。

そこで本記事では、オールオン4の仕組みを整理したうえで、メリット・デメリットを解説します。

オールオン4とは

オールオン4は、最小4本のインプラントを用いて、片顎全体の歯を支えるインプラント治療法の一つです。
顎の骨の量が十分にある部分を選んで、人工歯根を埋め込むため、顎の骨の状態によっては、骨造成を行わずに治療できる場合があります。
そのため、ほとんどの歯を失った方や、顎の骨が少ない方に向いている方法です。

オールオン4の治療を受けるためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
希望していたとしても、治療を受けられない可能性がある点には注意が必要です。

インプラントとの違い

通常のインプラント治療では、失った歯の本数や位置に応じて1本または複数本のインプラントで、単独の人工歯やブリッジを支えます。
一方、オールオン4は原則4本のインプラントで一体となった固定式の人工歯を支える点が特徴です。

オールオン4は埋入本数が少ないため、手術の負担や費用などが通常のインプラント治療よりも抑えられる傾向にあります。

オールオン6との違い

オールオン6は、片顎の固定式人工歯を最小6本のインプラントで支える治療法で、オールオン4よりも支点が多い点が主な違いです。
オールオン4と比較して、支点が増えることで噛む力を分散しやすく、骨の状態や噛み合わせによっては安定性を確保できる場合があります。

顎の骨の量と質、上部構造の設計などによって適した治療法が異なるため、担当医と必要な本数を決めることが重要です。

オールオン4のメリット

まずはオールオン4のメリットを詳しく見ていきましょう。
ここでは、主なメリットを3つ紹介します。

オールオン4のメリット

  • 手術回数を抑えられる場合がある
  • 治療当日に仮歯を装着できる場合がある
  • 費用を抑えやすい

手術回数を抑えられる場合がある

オールオン4での治療では、最小4本のインプラントを埋入することで、歯列全体を支えられるため、症例によっては、インプラントの埋入手術を1回で行える場合があります。
通常のインプラント治療では、欠損の状態や治療設計に応じて必要な本数のインプラントを埋入します。
複数回の手術が必要になるケースも少なくありません。
結果的に、治療期間は長くなり、その分費用もかさんでしまうことがあるのです。

ただし、オールオン4治療を選んだからといって、必ず手術が1回で済むとは限りません。
骨量や感染の状態などによっては、事前治療や追加処置が必要になることもあります。

治療当日に仮歯を装着できる場合がある

オールオン4では、インプラントの初期固定や顎の骨の状態などの条件を満たせば、手術当日に仮歯を装着できる場合があります。これにより、手術当日から見た目や一定の機能を補えることがあります。

機能性だけでなく見た目も美しい状態に改善できるのは、大きなメリットといえるでしょう。

ただし、当日に入るのは最終的な人工歯ではなく、インプラントと骨の結合を待つあいだに使用する仮歯であるのが一般的です。
手術直後は骨との結合が完了していない段階なので、硬い食品を避けるなど、歯科医師の指示に沿って噛む力を調整する必要があります。

費用を抑えやすい

片顎全体を多数のインプラントで補う方法と比べ、使用するインプラントを原則4本に抑えられるため、治療費の総額を抑えやすい点もメリットです。
骨の状態が適していれば骨造成を回避できる可能性があり、追加処置に伴う費用や治療期間の抑制にもつながります。

一方、オールオン4は基本的に自由診療で、人工歯の素材や麻酔方法、必要な検査・処置によって費用は変動します。
費用だけで治療法を決めず、将来必要になるメンテナンス費まで含めて確認しておくことが大切です。

オールオン4のデメリット

オールオン4は少ない本数で固定式の歯を支えられる反面、残存歯の扱いや治療設計には注意が必要です。
続いて、治療前に理解しておきたい代表的なデメリットを2つ紹介します。

オールオン4のデメリット

  • 残存歯の状態によっては抜歯が必要になる
  • 治療には専門的な診断と設計が必要

残存歯の状態によっては抜歯が必要になる

オールオン4は、片顎の多くの歯を失っている場合や、残っている歯の保存が難しい場合に検討される治療法です。残存歯の状態によっては、抜歯が必要になることがあります。
残存歯を保存できる場合は、その歯を生かした治療法も含めて検討することが大切です。

「自分の歯を残して治療したい」という場合は、別の治療法を検討しましょう。

治療には専門的な診断と設計が必要

オールオン4は、限られた本数のインプラントで片顎全体の人工歯を支えるため、埋入位置や噛み合わせ、上部構造の設計などを患者さまの状態に合わせて慎重に検討する必要があります。

埋入する位置がずれた場合、噛み合わせの悪さから汚れが溜まりやすくなり、インプラント周囲炎を引き起こすおそれがあります。
また、噛む力の配分が不十分な場合は、ネジの緩みや人工歯の破損など機械的なトラブルが起こることも考えられます。

治療結果は患者さまの全身状態やセルフケアでも左右されますが、歯科医院の設備や担当医の実績などはあらかじめ確認しておきましょう。

オールオン4を選ぶリスク

オールオン4のデメリットは上述の通りですが、ほかにも以下のようなリスクが含まれています。

オールオン4を選ぶリスク

  • 術後の喫煙や飲酒で治療結果が悪化することがある
  • 術後に痛みや腫れを伴うことがある
  • 術後に一時的なあざが生じることがある
  • 顎の骨の状態では当日に仮歯が入れられないことがある

オールオン4は外科手術を伴うため、まれに神経や上顎洞といった周囲組織に影響するリスクもあります。
下顎では神経に近い部位の処置でしびれが生じる可能性があり、上顎では骨の状態によって上顎洞への配慮が必要になるため、事前の診断が重要となります。
また、インプラントが骨と十分に結合せず、再度の手術や治療計画の変更につながる可能性もある点に注意が必要です。

手術が無事に終わったからといっても安心せず、口内を清潔に保つほか、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けつづけることが大切です。

オールオン4がおすすめの方

オールオン4のメリット・デメリットを押さえたところで、改めてオールオン4がおすすめの方を以下にまとめました。

オールオン4がおすすめの方

  • 片顎の歯をほとんど失っている方
  • 重度の虫歯や歯周病などで多くの歯を保存するのが難しい方
  • 総入れ歯のずれや噛みにくさに悩んでいる方
  • 多数のインプラントを埋入する場合の治療の負担を減らしたい方
  • 骨量不足などで一般的なインプラント治療が難しいと診断された方

なお、顎の骨が極端に少ない場合や全身状態に問題がある場合などには、オールオン4が適さないこともあります。
失っている歯が少ない方にはほかの治療法が適する場合もあり、残せる歯を抜いてまで選ぶべき治療とは限りません。
CTなどで顎の骨や残存歯を確認し、入れ歯や部分的なインプラント治療も含めて判断することが大切です。

オールオン4治療の流れ

オールオン4の治療は、どのような流れで進むのでしょうか。
一般的な流れは以下の通りです。

オールオン4治療の流れ

  1. カウンセリング・口腔内診査
  2. レントゲン・歯科用CTでの精密検査
  3. 治療計画の説明
  4. 必要に応じて抜歯
  5. インプラントの埋入・仮歯の装着
  6. 治癒期間
  7. 最終的な人工歯の作製・装着
  8. 定期メンテナンス

症例によっては、インプラントの埋入と仮歯の装着を同日に行える場合があります。ただし、治療全体には数か月程度の期間を要するのが一般的です。治療期間は、顎の骨の状態やインプラントの結合状態、追加処置の有無などによって異なります。

なお、骨造成をはじめとする別の治療が必要となった場合には、治療期間が延びるケースもあります。

オールオン4に関するよくある質問

最後に、オールオン4に関するよくある疑問にお答えします。

オールオン4に関するよくある質問

  • オールオン4治療にはどのくらいの費用がかかりますか?
  • ローンで支払えますか?
  • 寿命はどのくらいですか?
  • オールオン4ができない人はどんな人ですか?
  • 口臭の原因になることはありますか?

オールオン4治療にはどのくらいの費用がかかりますか?

オールオン4治療は基本的に自由診療であるため、歯科医院ごとに費用は異なりますが、一般的に片顎で300万円前後の費用がかかります。

ただし、インプラントのメーカーや本数、上部構造の素材、麻酔、骨造成の有無などで総額は大きく変わります。
表示価格だけで比較すると、仮歯や最終的な上部構造などが別料金になっている場合もあるため、内訳まで確認することが大切です。

ローンで支払えますか?

デンタルローンやクレジットカードの分割払いに対応している歯科医院であれば、治療費を分けて支払える場合があります。

利用できる回数や金利、審査条件は金融機関や歯科医院によって異なるため、治療契約前に総支払額まで確認することをおすすめします。
オールオン4は高額になりやすい自由診療なので、月々の支払額だけでなく金利を含む総額を把握し、無理のない返済計画を立ててから選択しましょう。

寿命はどのくらいですか?

オールオン4を使用できる期間には個人差があり、口腔内の状態や噛み合わせ、セルフケア、定期的なメンテナンスの状況などによって異なります。
適切なケアや定期的なメンテナンスによって、長期間使用できるケースもあります。

長期間使用できていても、人工歯の摩耗や欠け、固定ネジの緩みなどで修理が必要になる場合もあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
長く使用するには、メンテナンスを受けるだけでなく、日々のケアも丁寧に行いましょう。

オールオン4ができないのはどんな人ですか?

オールオン4ができない、あるいは受けられない可能性があるのは、主に以下の特徴がある方です。

オールオン4ができない・受けられない可能性がある方

  • 虫歯や歯周病を治療中の方
  • 顎の骨がかなり少ない方
  • 禁煙できない方
  • 全身疾患を患っている方
  • メンテナンスを継続できない方
  • アルコール依存症の方
  • インプラントに使用する金属にアレルギーがある方

上記に該当する場合でも、治療を受けられるケースはあります。
まずは、口腔内の状態を確かめるために、相談してみるとよいでしょう。

口臭の原因になることはありますか?

オールオン4そのものが口臭を起こすわけではありませんが、人工歯の下や人工歯根の周囲にプラークや食べかすが残ると、ニオイの原因になることがあります。

磨き残しが続けばインプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎につながるおそれもあるため、日常のケアが重要です。
オールオン4は固定式で取り外せない分、歯ブラシだけでは届きにくい場所が生じるため、歯科医院で状態に合ったケアの方法を教わるとよいでしょう。

また、定期的なクリーニングと噛み合わせの確認を受けつづけることも、口臭や炎症を予防するための重要なポイントです。

まとめ:オールオン4は多くの歯を失った方におすすめの治療方法

オールオン4は、最小4本のインプラントを用いて、片顎全体の歯を支えるインプラント治療法の一つです。
適しているかどうかは残存歯や顎の骨、噛み合わせ、全身状態によって異なるため、メリットだけでなくデメリットや長期的なメンテナンスまで把握したうえで選ぶことが大切です。

宮園歯科医院では、一般的なインプラント治療をはじめ、オールオン4やオールオン6の施術にも対応しております。
患者さまの口腔内の状態やご要望を基に、適切な治療計画をご案内しますので、インプラント治療をご検討の場合は、枚方市にある当院へお気軽にご相談ください。

枚方市の歯医者なら宮園歯科医院
枚方市のインプラントなら宮園歯科医院

監修者情報

院長 宮園 智之 - Tomoyuki Miyazono

枚方市の歯医者「宮園歯科医院」では、患者様に寄り添って症状やお悩みをお聞きし、ご納得いただいたうえで治療を進めることを重視しています。当院が常に心掛けているのは、患者様にとって安心できる歯科治療を行うことです。 こちらでは、当院の診療理念と院長についてご紹介しています。当院での治療をご検討中の方は、まずは当院の歯科治療に対する考え方をご覧ください。当院は、皆様が安心して通える歯科医院を目指して日々力を尽くしています。

経歴

  • 大阪府枚方市出身
  • 2006年 高槻高等学校 卒業
  • 2013年 朝日大学 歯学部 卒業
  • 2014年 朝日大学病院 勤務
  • 2015年 大阪府内医療法人 勤務
  • 2017年 大阪府内医療法人 院長 理事就任
  • 2020年 宮園歯科医院 勤務
  • 2022年 宮園歯科医院 院長就任

所属・学会

  • JIADS エンドコース
  • JIADS 補綴コース
  • JIADS デンチャーコース
  • JIADS ペリオコース
  • JIADS 再生医療コース
  • 大森塾 5期
  • 日本臨床歯周病学会 会員
  • 日本口腔インプラント学会・JACID